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【実は失恋物語!?】映画「たまこラブストーリー」メタファーから分かる成長させてくれる恋愛【映画解説 隠喩表現】

こんにちは カゲヤマ です

 

去年(2019年)の3月に

映画「たまこラブストーリー」についての記事を書いたのですが

 

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Amazon.co.jp: 映画「たまこラブストーリー」【TBSオンデマンド】を観る | Prime Video

 

 

1年後読み返してみると 、

非常ぅぅぅぅぅぅぅっに

読みづらいッ!!!!

 

内容に関しては 自分でも大切だと感じるので

書き直してみようと考えました(笑)

 

 

去年書いた記事↓

mer-et-glace.hatenablog.com

 

mer-et-glace.hatenablog.com

 

 

⚠️注意⚠️ 

ネタバレを含みます!

神経質な方はUターン推奨です

 

 

目次

 

 

メタファーとは

 

映画「たまこラブストーリー」についての

話を始める前に

今回はメタファーに着目して映画を語るので

「メタファー」とは何かを説明します

 

メタファーとは隠喩暗喩ともいい、伝統的には修辞技法のひとつとされ、比喩の一種でありながら、比喩であることを明示する形式ではないものを指す。

ウィキペディア』より

メタファー - Wikipedia

 

今回は映画での表現なので

要は、映画での隠喩表現のことです。

 

映像での隠喩表現は 文章でとは違って

映像のシーンで魅せます

例えば 登場人物の感情を

物体のシーンで表す・カメラワークで表す

といった具合です

 

実は 言葉「メタファー」についての解説は

去年書いた記事の1つ目で

しっかりとしていますので分からなかった方はこちらを読んでみてください!

 

mer-et-glace.hatenablog.com

 

アニメ「たまこまーけっと

 

映画「たまこラブストーリー」は

アニメ「たまこまーけっと」の続き、続編です

 

なので映画の説明をわかりやすくするために

少しだけアニメの説明をします

 

これは 京都アニメーション制作の

2013年1月放送の 日常アニメです

けいおん」や「氷菓」を描いた会社なので

結構有名で、読者の皆さんも

知ってる人が多いかと思います

 

主人公はうさぎ山商店街の餅屋の娘

北白川たまこ

たまこは商店街のお花屋さんで

言葉を話す鳥 デラ・モチマッヅィ(名前w)と出会います

 

幼馴染でお向かいの別の餅屋の息子 もち蔵 や

友達 おもちゃ屋さんの娘 みどり など

 

たまこやデラちゃん(鳥ね)を

取り巻く日常を描いていて

彼らの人情あふれる姿から

心あたたまるストーリーになっています

 

登場人物

北白川たまこ

本作の主人公。餅屋の娘。

 

デラ・モチマッヅィ

言葉を話す謎の鳥。

うさぎ山商店街に迷い込んできた。

 

大路もち蔵

たまこの幼馴染。

同じ商店街内の別の餅屋の息子。

 

常盤みどり 

主人公の親友。おもちゃ屋さんの娘。

 

牧野かんな

主人公の友達。大工の娘。

 

朝霧史織

主人公の友達。バトミントン部

 

 

映画「たまこラブストーリー」のあらすじ

 

前作のアニメについてさらっと触れたので

本作の映画についてお話します!

 

この映画は前作のアニメとは

ストーリー展開が変わって

商店街の日常生活ではなく、タイトル通りの

主人公たまこ と幼馴染もち蔵のラブストーリーです。

 

ちなみに 残念ながら?

前作の存在感抜群のゆるキャラ

デラちゃん(デラ・モチマッヅィ)は

登場しません(笑)

 

もち蔵はたまこに長い長い片思いをしています

でもたまこは 幼い頃から一緒を過ごし家族同然

恋に疎い性格も相まって、

彼の想いには全く気付きません(笑)

 

しかし!!

ヘタレなもち蔵も(やっと笑

告白を決断します!

 

高校3年生になった登場人物たちは

進路を決めて、将来を考える環境になります。

そんな環境の変化により

彼らの気持ちの移り変わりや成長を描いている映画です

 

前作のアニメではたくさんのキャラクターが出てきて

目まぐるしい日常ですが、

今回の映画では主人公たちにグッとフォーカスします

 

着目するメタファー

 

映画でのメタファーを理解するには

この映画がぴったりなくらい 

メタファー、たっくさん登場します

 

でも 実は法則があって

『回転するもの』と『直線的なもの』に分けることができます

 

 

例えば

舞台である “商店街の経済” や 出てくるカフェにある “レコード”

などは 『回転するもの』です

 

これらは「変化しないもの」を例えています

主人公たちの 恐れを感じて前に進めない 感情をよく表しています。

告白に不安を感じるもち蔵の部屋の床には

鉄道のおもちゃが置いてあって、まるいレールの上をグルグル回ります

 

また これらと対照的な『直線的なもの』とは

とび石がある “川” や 2人を繋ぐ “糸電話の声” など

一方行ったら帰ってこないものです。

特に幼馴染み2人の関係性や進路に大きく関わる

“新幹線” が 分かりやすいのではないのでしょうか?

 

この『直線的なもの』は将来への前進に例えていて

主人公のたまこや幼馴染もち蔵を含めた

登場人物の成長をより効果的に表していることが分かります。

 

 

特に今回は 印象的なラストのシーンのメタファー

「綿毛」について話します!

 

⚠️注意勧告⚠️ 

ここから大きくネタバレします!

一度映画を見てから先を読むことがオススメです!!

 

 

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たまこがもち蔵に告白の返事をしようと

学校に向かうと、教室でみどりと出会います

 

彼女との会話中に綿毛が3つ空に飛んでいくシーンが

一瞬だけ 挟まっているんですが

この短いメタファーが この映画の真理にたどり着くのに

とっても大事なんです!!!(目を凝らしてしっかり見てね笑)

 

この綿毛が飛んで行くという動きは

さっき説明した通り、

一方通行・ 帰ってこないことから

主人公たちの成長を表しているのは分かりやすいですね

 

でも着目すべき点は 綿毛の「数」です

 

1つ目の綿毛は

告白に返事をしようと決心をつけた たまこ ですね

2つ目の綿毛は

今までの関係を打破するため、なあなあだった自分から脱出するため

告白すること、都内に進学することを決断したもち蔵です

 

……では 3つ目の綿毛は??

 

そう、友達のみどりちゃんです!!!

 

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前作のアニメでは

みどりちゃんの恋模様は曖昧に描かれています

たまこにベッタリで、それゆえに もち蔵に イジワルしたりしています

 

たまこがもち蔵に告白されて

男の子として意識し始めて 戸惑っているときも

 

みどりちゃんは 隣で 気分が下がっていることが伺えます

これらの言動から ある種、

みどりちゃんは「どっち」が好きなのか を

視聴者には考えさせられます

 

実際にアニメ放送時にはTwitter2ちゃんねるでは

「みどり は もち蔵のことが好きなのか?」と

論争になっていた とか いないとか……(笑)

 

でも、今回の映画版をしっかりと観ていると

ベッタリくっつく くらい たまこのことが好きで

もち蔵に嫉妬していることが分かりますね?

 

たまこがもち蔵との関係を前進させたと共に、

みどりちゃん も たまこ

また、もち蔵に対しての感情に

終止符を打ち成長したことが理解できます

 

したがって

この空へ舞い上がった「3つの綿毛」は

「3人の成長」なんです!!

 

本来の主人公!?映画の真の意図

 

本作はタイトル通りな

幼なじみの恋愛、2人の成長ストーリーでありながら

実際は彼ら幼なじみを含めた

『高校生の登場人物』全員の成長物語であることが

これらのメタファーを通して分かりますね

 

特に幼い頃から2人と過ごし育ってきた、

友達のみどりちゃんの

ある種“失恋”とも とれる 成長ストーリー

だということが 深く頷けます

 

みどりちゃんのたまこへの癒着から

自立する姿

それは 幼馴染 主人公2人 よりも

大きな成長です

 

アニメ時から曖昧に描いていたキャラクター

映画でもド・はっきりとは描きませんが

彼女こそが この映画の真の意図

 

陰の主人公なのです!!!

 

 

感想

 

表向きでは、主人公とそのヒーローが結ばれる

よくありがちな「ハッピーエンド」な映画でありながらも

その映画名とは裏腹に陰でこっそりと失恋を描いています

 

この意外性こそが映画を観たあと

視聴者がなんとなく感じる

『心温まるけど なぜか 寂しい思い』

そんな感情を生み出す要因や

この映画 全体 における 最大の魅力を

担っているのではないのでしょうか?

 

 

ちなみに

私、カゲヤマ アニメ「たまこまーけっと」時から

彼女、常盤みどり推しでした(笑)

 

だからこそ、こうやって

これらのメタファーを、彼女のことを、

色眼鏡で見てしまっているのかもしれませんね(笑)

 

 

このブログ記事を機会に

この映画を 一度観たことがある方も

観直してみるのはいかがでしょうか☺️

 

もちろん

観たことないままこのネタバレを読んでしまった

あなたにもオススメですよ?

 

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